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V o l :2002/007
Date:2002/6/18

◇■スーパー耐久/第4戦 もてぎ

 残念ながら日本代表はベスト16で敗退してしまいましたが、いやあ、街中が『ワールドカップサッカー』一色でしたね。僕も中学生の頃サッカー部にいたことがあって、そういう意味ではかなり筋金入りのサッカーフリークであると言えるわけですが、日本戦のある日などは、町中、誰も歩いていなくて歓楽街は「さっぱり」のようです。そんなことで『経済効果』あるんですかねえ…いやホントに。僕のころなんかのスーパースターはドイツのフランツ・ベッケンバウアーですね、(真似てオーバーヘッドキックを練習したもんです)日本選手は釜本や杉山でした。オニツカ・タイガーのスパイクから、新登場のアディタス3本ラインのスパイクが欲しくて、母に何度もねだりましたがダメだったように覚えています、当時でも今と変わらないほどの値段がしたんじゃなかったでしょうか。今のファンの方々は結果的に高価なチケットを購入して、チームウェアに身を包み大変な盛り上がりようですが、オフサイドのルールぐらいは知ってるんだよね?もちろん…。こないだ電車の中で「日本のゴールキーパーの楢崎が…」と言うのを「タルザキが…」といっていた人がいましたが、ベルギー戦の前だったからしょうがないけど、ちょっと笑えました。まあでも、僕の名前を「フクシマ」と間違えてでも、何万人の観客がサーキットに来てくれるほうが、もちろん嬉しいですけどね…。

 さて5月に入ってから、なぜか原因不明の不運に見舞われている「福山さん」ですが、6月に入れば、それも…、などと自分勝手な理由付けをして、スーパー耐久第4戦の舞台となる「ツインリンク・もてぎ」へと向かった。以前にもこの通信でご報告したこともありますが、僕はなぜかこの「もてぎ」と「鈴鹿」には幸運が付いてくるようで、過去にもまずまずな勝率と好成績を挙げることに成功している。そんな経歴も手伝って、ここのところの不運をここ「もてぎ」で吹き飛ばしてしまうべくレースに臨んだ。いまいち新品タイヤのアタックで速いところが見せられない今シーズンだが、懸命のセッティングを繰り返してはみるものの、今回もその性能に改善は見い出せず、期待の予選はクラス4番手に終わってしまい、今シーズンのワーストの結果となってしまった。とは言え、相変わらず中古タイヤでの、レース・ミドルレンジにおけるラップタイムは一級品であり、今回その部分にはさらに磨きがかかってトップクラスを堅持している。
 今回は、常々、僕のレースを支援して下さっている「?ワールドベリー」の本拠地の千葉市から近いサーキットということもあり、社長の前田さんのご好意で、ご交友の方々を多数お招きして頂くことになった。前泊のホテルでの宴に始まり、サーキットには豪華なテントを設営して頂いて、ぼくの出場するレースを盛り上げるべくご尽力いただいた。ここでは内輪だけの「重大発表」も行われたが、こちらの方はもうしばらくすれば、皆さんにも発表できるものと思います。
そんなことで、これだけのゲストをお迎えしてのレースということで、ぼくは俄然、張り切るとともに、ここ2〜3レースの不運が、またここでも引き起こることのないように「祈るような気持ちで」コースインした。

 レースは予想通り、満タン状態のレースラップでは十分に速く、慎重に前車を追い越しては、10周もしないうちにクラス2番手に浮上していた。しかもトップとの差はじわりじわりと近づき始め、10秒ほどあった差が3秒ほどに縮まっていた。無理をすれば追い越すことも可能なのかもしれないが、たとえ追い越したところで、引き離せるほどの差はなく、ここで無理してレースが台無しにでもなれば、せっかくゲストを呼んでいただいた前田さんにも申し訳なく、またここで何とか運気を回復しようとする僕の「慎重」さも手伝って、ポジションキープすることにした。マシンの消耗の許される限りを使って前車にプレッシャーを掛け、敵のブレーキやタイヤなどの消耗を誘う作戦である。とは言え、あまり近づきすぎると真夏のような今日の気温からオーバーヒートを招きかねないので、冷却風の得られる最大限での追走となった。

 そのまま2車は2〜5秒の間隔を保ち3位以下を完全に引き離していたが、105周レースの40周に差し掛かったところでトップの「プーマランサー」がルーティーンのピットストップに入った。必然的にこちらがトップに立つものの、相手はタイヤ交換もしてリフレッシュな状態でピットアウトしてくるだろうし、こちらも無用に古いタイヤで走り続けるのは意味もないことである。それでピット回数を減らすことができるのであれば、このまま引っ張ることも有効ではあるが、あちらもこちらも2回ストップを余儀なくされるこのレースで、このまま磨耗したタイヤで走り続けることはラップタイム的に言っても無用である。そんなことを無線でやり取りしながら、一時的とは言え、ついにトップに立ったことを、ゲストを含めピットの皆は喜んでくれているだろうな…、と思っていたその瞬間、無情にも、まったく突然にエンジンが壊れてしまった。原因は今のところまだ解明されてはいないが、夏のような暑さではあるもののエンジンに決定的なダメージを与えるほどのものではないし、壊れても当たり前なほど他車より極端に速いわけでもない。エンジン・エンジニアの報告を待たなければならないが、またしても残念なことであった。 かくして「福山さん、いまだトンネルを脱出できず…!」である。誰かいい神社あったら教えて…!オネガイッ…!
 とても残念な結果であったが、ここまでのハイライトだけでもゲストの皆さんは大いに喜んでくれたようだし、かねがね「モーターレーシングが世の中にもたらすもの…」について自信が持てないでいる僕にとって、身近なゲスト達が大いに興奮・感激してくれたことは、「感動スポーツ」としての自信を復活させてくれるものであった。やっぱり自動車レースは感動スポーツとしてなかなかスバラシイのだ…、もっと自信を持って頑張ろう。そうだよ、何んたって、日本中があんなに大騒ぎしている「ワールドカップ・サッカー」だって、元はと言えば、ただの「玉蹴り」なんだから…。


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