

V o l :2001/001
Date:2001/3/22
ル・マンの優勝や全日本GTチャンピオン獲得の喜びと、皆様のご声援に感謝を込めた『‘00福山通信最終版』を送らせて頂いてから、もう5ヶ月の月日が経とうとしています。皆様には、大変ご無沙汰を致しました、1日も早く近況や今シーズンの方向をお伝えしようと思いつつ、今年もこのような『開幕直前』になってしまいました。
昨年はキャリアの中でも大変な成績を収めさせて頂いたものですから、少しは楽なシーズンオフを連想していたのですが、現実はあまりにも厳しく、早々に目を覚まされるような結果となりました。これについては多分に『世の景気状況』が反映されていることは間違いなく、どのドライバー達も非常に厳しい状況にあるようです。もちろんこのことはレース界にとどまらず、バレーボールやバスケット、陸上といった社会人スポーツの選手も大変な時期を迎えているようです。特にこの世界で親交の深い選手はいませんが、同じスポーツで活動するもの同士として、大変気になるところです。
ところが、プロ野球はオープン戦でも数万人の観客を集め、サッカーくじも好調のようですね、僕も毎夜、メジャーリーグの情報を見ないと布団に入れない毎日です。こういった好調な世界も一方では存在し続けていることも事実であり、その違いは何か…と問われれば、なかなか難しい質問ですが、どれだけ多くの人を感動させられるか…ということが大きく関わっていると思います。観客や報道の少ないフィールドでは、なかなか『より多くの…』は難しいでしょうが、スポーツ選手はここが見せられるかどうかの『真価』を問われる時代に入ったのだと思います。選手としてのモーターレーシングは観客からは見えにくい部分もありますが、せめて取り巻く関係スタッフ達に対しては『なるほど…』と、うならせるようなプレイができなければ続いて行かないぞ…とこの頃、つとに感じています。
そんな社会情勢の中、今年もどうにかシートを確保することができました。まず、全日本GTには昨年と同じく『チーム・タイサン』の26号車を、去年ルマンで一緒に走った余郷選手と走らせることになりました。一見、このチームで走ることは『あたりまえ』のように見えますが、実はこのシートを獲得するのも大変だったんです、感覚的に言って、スライド登板といった感じではなく、いろいろな人々の力を借りて『再獲得した』といったほうが正しいように思います。チームが名門で好成績となれば、競争相手も増えますからねえ…、いちばん手強いのが、速さもそこそこあってアタッシュケースにスポンサーを一杯持っている選手です。今、チーム運営資金としてのスポンサーに困ってないチームは、全くないといっていいでしょうから…。
さらにこの、チーム・タイサンとくれば気になるのはル・マンです。昨年の優勝で1台の出場権を持っていますが、チームとしては2台体制のエントリーを模索しているようです。予算確保もまだまだこれからですが、24時間レースで早々にリタイアしたりすると、現存スポンサーにも迷惑がかかるといった事もあるので、抑えの意味もあって2台を望んでいるようです。ただこれについては、予備予選(5月6日)の出走権を獲得することすら難しい、とさえ言われている難関ではありますが…。私もこのルマン・メンバーになるべく私のスポンサーを募っている最中です。誰かがデカいアタッシュケースを持ってくるとヤバいので、いま一生懸命がんばっています。
そうこうしている内に、僕の自身の開幕戦はGT選手権の第1戦ではなく、昨年、最終戦でお手伝いさせていただいた『RSオガワ』のランサーで、スーパー耐久の『クラス2』に参戦することになり、こちらが開幕戦となりました。このチームは、元ミツビシのラリーストで、山形の村山市で自動車整備工場を営む小川日出生さん(選手・兼)の率いるチームです。チームは三菱のディーラーを経営してはいるものの、完全なプライベートチームでメーカーからの支援はいっさい受けておらず、レースが辞められない『同志』の集まりのような感じである。その努力は、豊富な支援に基づいたチームとは異なり、一人一人の情熱によって支えられ、まさに知恵と努力のかたまりで2年連続チャンピオンを獲得してきたチームです。このチームが僕を求めてくれたと言うことは、多分チームのプロ化への一歩を深めようと言うことだろうと思っていますが、年々進化していくモータースポーツの世界で、これまでの戦い方に少し変化を付けようという事だと認識しています。こちらも厳しい台所事情の中、僕の契約金を捻出すべく頑張ってくれているのですが、僕としてもこういった努力しているチームは大好きなので、‘96年に獲得したスーパー耐久クラス1チャンピオンの経験と威厳を生かして、チームに貢献できれば…と思っています。
今シーズンも与えられたフィールドで精一杯走り、一人でも多くの人に感動していただけるよう頑張るつもりです、また皆様の暖かいご声援、そしてご観戦をお待ちしています。
4/1 スーパー耐久第1戦/美祢サーキット
(山口県下関・まだフグはおいしいですよ、桜も咲いてるでしょうし。)
4/4-5 GTテスト富士
4/15 GT第1戦/T&Iサーキット
(岡山県・近くに温泉郷・露天風呂あり、岡山空港から45分)
4/29 スーパー耐久第2戦/仙台ハイランド
(仙台・やっぱり温泉と牛タン、サクランボはまだか?)
5/4 GT第2戦/富士スピードウェイ
(御殿場市・絶景の富士山、箱根から40分)
5/6 ル・マン予備予選・ル・マン
(福山通信読者で、約1名の観戦者アリ、マジかよー!予選だよ、予選!…頭下る!)
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